(知事)
【静岡県障害者文化芸術活動支援センターの開設等】
次の発表項目は、静岡県障害者文化芸術活動支援センターの開設等についてであります。
支援センターについて申し上げますと、文化・芸術活動を通じて障害のある方の社会参加を促進する静岡県障害者文化芸術活動支援センターを、今月19日、水曜日ですが、静岡市葵区呉服町の5風来館(ごふくかん)に開設いたします。
センターには、支援コーディネーターを配置いたしまして、気軽にご相談に寄っていただける窓口を設けます。また、展覧会・舞台発表などの発表機会を創出し、サポートする人材の育成、本県にゆかりのある芸術家、音楽家等で構成される障害者芸術応援隊による出前講座の実施などを行います。
運営には、NPO法人オールしずおかベストコミュニティに委託して行います。
センターの開設により、障害のある方の文化芸術活動の裾野を拡大し、地域に根ざしたネットワークを構築し、県民の皆さまの障害のある方への理解促進を図ってまいりたいと考えております。
なお、センターは長ったらしい名前ですので、「未来へ共に」ウイズ「アート」ということで、その略称で、このベストコミュニティの方々のご意見を賜りまして、「みらーと」といたしました。
次に、障害者の芸術祭についてでございますが、来月6日、土曜日ですが、グランシップでシンボルイベントを行います。それを皮切りにさまざまなイベントを展開いたします。今回20回目を迎え、東京2020オリンピック・パラリンピック文化プログラムの展開もございますので、従来よりも内容を拡大・充実して開催する予定です。
シンボルイベントでは、社会福祉法人富岳会による富岳太鼓の演奏、日本を代表する書家の一人である金澤翔子(かなざわ しょうこ)さんによる席上揮毫(きごう)、障害者として初めてR−1ぐらんぷりで優勝なさいました濱田祐太郎(はまだ ゆうたろう)さんによる漫談ライブなどの発表ステージを行います。
10月末に浜松市で、11月初めに沼津市で作品展を行いますが、出展作品と県民PRイベントの出演者の募集を今月10日から行います。併せて、グランシップでのシンボルイベントの観覧者の一般募集も開始いたしますので、県民の皆さまの参加をお待ちしております。
東京2020オリンピック・パラリンピック文化プログラムをはじめ、さまざまな文化芸術活動を促進し、障害のある方々の社会参加を進めていく所存でございます。
【“ふじのくに”士民協働施策レビューの開催】
次に、“ふじのくに”士民協働施策レビューの開催であります。
本県では、国に先駆けまして、平成21年度、私が就任した年でございますが、に「事業仕分け」を実施いたしました。そして毎年改善を重ねながら、昨年度まで9回にわたり日本一の開催実績を誇る「事業レビュー」を実施してきた次第でございます。今回は10回目に当たるということで、今まで300を超す事業についてレビューをしていただきました。
そこで、新しい総合計画「静岡県の新ビジョン」がスタートいたしましたところなので、この着実な推進を図っていく必要があるということで、今年度は9月8日、土曜日、9日、日曜日の2日間にかけまして、新ビジョンに掲げる施策につきまして、県民の皆さまから改善提案をいただこうということで、「“ふじのくに”士民協働施策レビュー」というタイトルにいたしまして、開催をいたします。
県が取り組む施策につきまして、県民の皆さまが直接議論を行っていただいて、施策の改善に向けたご意見をいただく「提案型」のレビューは、全国初の取り組みです。
当日は、「地域防災力の強化」、「地域包括ケアシステムの推進」、「産業人材の確保・育成」等々、本県が直面する重点課題である六つの施策につきまして、改善の提案をいただくことで、新ビジョンの着実な推進につなげていこうと考えております。
昨年度に引き続き、過去のレビューに参加した学生の有志により結成された「ふじのくにづくり学生研究会」と、県内の大学生に向けた広報事業を展開する「静岡時代」と共催をすることといたしまして、若い世代の皆さまに協力をいただきながら実施をいたします。
本県の将来を担う10代20代の若者の積極的な参画を募ったほか、継続的に県政へ参画いただいております「“ふじのくに”づくりサポーター」のご協力もありまして、250人もの県民の皆さまから「県民評価者」として応募をいただいているところであります。
施策レビューは、公開で行います。ぜひ多くの県民の皆さまにご来場いただきまして、県の取り組む施策の効果等についてご一緒に考えていただきたいと思っております。
私からの報告は以上であります。
(幹事社)
知事ありがとうございました。
それでは、今の発表項目について質問のある社はよろしくお願いします。
(記者)
士民協働の「士」って誰のことを指しているんでしょうか。
(知事)
これはですね、富士の「士」、立派な人。一般市民全てです。
(記者)
そういうことならばいいんですけども、役所側が「士」で、民が「民」だと、ちょっと、身分制度を固着するような、あまりよろしくない名称ではないかなっていう懸念を抱いたもので。
(知事)
それは無理な発想ですね。例えば野球、サッカーでサムライと、サムライジャパンとやってますね。ですから、われわれは、そういう一般市民も立派な人という意味ですよね。修士、学士、あなたも大学出られて学士でしょ。ですから、そういう立派な人の一人です。そういう立派な士民づくりといいますか、しようというのが、「ふじのくにづくり」に入ってるんですね。
ですから、これは今回初めてつくったんじゃなくて、一番最初から、士民づくりと。もし、「シティズン」の市民にすれば、田舎に住んでる人は市民でしょうか。ですから私は、江戸時代のですね、立派な人のことを「人士」と呼んだんですよ。そういう言い方がありまして、そこから、立派な人づくりということでですね、「士」という字を意図的に使っておりまして、天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらずと、福沢諭吉さん、1万円札に、その理念が、私は象徴的に印刷されているんじゃないかと思っておりますけど。
150年前のですね、そんな古くさい考えに到底、誰もが思っていると思っておりません。 |